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骨折・美肌にビタミンCが必要~コラーゲンを中心に~

忙しい人のための要約
コラーゲンを活用するためには、ビタミンCが必要です。ビタミンCがないとコラーゲンの形成ができず、肌のたるみやくすみ、骨粗しょう症(骨折)、動脈硬化(脳卒中)にかかる可能性が高くなることが考えられます。

 

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◆プロローグ

おばあちゃん
年をとると、肌もくすんでくるし、骨も弱くなるし、困ったもんだね。
花子
骨ならカルシウムよね。
おばあちゃん
小魚を食べたり、牛乳を飲むようにしてるんだけどね。
SGM
ビタミンCも大切ですよ。
おばあちゃん
ビタミンC?
SGM
ビタミンCがないと、骨の強くできないんです。
おばあちゃん
へえ~、そうなのかい。
SGM
詳しくは本編で説明しましょう。

 

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目次

◆骨と肌とコラーゲン

骨は以下のような無機質(ミネラル)・有機質・水分の割合で構成されています。

 

骨の半分以上は無機質であり、3分の1は有機質(大半はコラーゲン)です。コラーゲンというのはタンパク質のことです。

 

コラーゲンというと、「美肌」みたいなイメージがあるかもしれません。「コラーゲンはお肌にいいのよ」なんて、発言している芸能人をテレビでみかけます。

 

たしかに肌にコラーゲンはかかせません。

人の皮膚は、表皮・真皮・皮下組織から構成されていますが、そのうちもっとも面積がおおきいのは真皮です。

 

皮膚(Wikipedia)より引用

 

真皮のタンパク質の約70%がコラーゲンです。

 

肌はつねに新しく作りかえられていますから、コラーゲンが不足すると真皮の質も悪くなってしまいます。すると、肌はハリや弾力を失い、くすみやしわなどがでてきます。

 

 

◆コラーゲンは鉄骨、カルシウムはコンクリート

さて、骨に話をもどします。

 

カルシウムは、コラーゲンにくっついて骨を丈夫にしています。

 

建物でいえば、コラーゲンが鉄骨、カルシウムがコンクリートになります。

 

鉄骨だけでも、コンクリートだけでも丈夫な建物にはなりませんよね。両方あって丈夫になります。

 

資料(1)参照作成

 

コラーゲンはタンパク質ですから、タンパク質が不足すると骨も弱くなってしまう可能性があるということですね。

 

日本人のタンパク質摂取は不足しており、その人それぞれに必要な量をしっかりと摂る必要があります。それは以下の記事を参照にしてください。

 

 

 

 

 

◆コラーゲンの代謝

コラーゲンはグリシン、プロリン、リシンというアミノ酸(タンパク質)により、規則的な3重らせん構造を形成しています。

 

 

この3重らせん構造を形成するためには、プロリンをヒドロキシプロリンに、リシンをヒドロキシリシンに変換することが必要になります(この変換のことを水酸化といいます)。

 

さて、この変換のためにはプロリルヒドロキシラーゼリシルヒドロキシラーゼという酵素が必要になります。酵素というのは、なにかの反応をおこすための鍵みたいなものです。

 

そして、この酵素に欠かせないのがビタミンCなんです。

 

図にするとこんな感じですね。

 

資料(3)参照作成

 

 

◆ビタミンCがないとコラーゲンがボロボロになる

さきほどの図を見てもらえればわかるように、ビタミンCが不足すると、コラーゲンの三重らせんを形成するために必要なヒドロキシプロリン・ヒドロキシリシンがつくれません。

 

つまり、材料もないのに家を建てなさいと言われているのとおなじです。するとどうなるでしょうか?

 

材料が足りないから、結果として欠陥住宅ができます。傾きが生じたり、穴が開いていたり。

 

これを人間でいえば、皮膚にハリがなくなる、たるみがでる、肌荒れがひどくなる、骨がもろくなる(骨粗しょう症)、血管が破れやすくなり(動脈硬化)、最終的には血管が破れてしまったりするわけです(脳出血)。

 

 

◆カルシウムとビタミンCのエビデンス

年齢をかさねると、骨粗しょう症と診断される人が増えます。とくに閉経している女性は、骨粗しょう症になりやすいことがわかっています。

 

すると、カルシウムを摂ろうとする人が増えます。骨といえばカルシウムのイメージがありますよね

 

カルシウムの効果については、質の高いエビデンスが認められています(4)。

 

骨の重要な構成成分であるカルシウム摂取量と骨密度、骨量、骨折に関して検討したメタアナリシスによると、骨密度、骨量を維持するのにカルシウムの摂取は有効であるとされている。

さらに、カルシウムとビタミンDに関して検討したメタアナリシスでは、カルシウムの吸収を促進するビタミンDをカルシウムと同時に摂取すると大腿骨、脊椎の骨密度の減少が抑制され、骨折も有意に減少すると報告されている。

(治療を支える疾患別リハビリテーション栄養)

 

論文では、最大限に治療効果を出すために、最低限1200mgのカルシウムと800IUのビタミンD(カルシウムとビタミンDの併用)がよいとのことです。

 

では、ビタミンCはどうなっているのでしょうか?

 

Finckらのレビューによれば、観察研究においてビタミンC(食事・サプリメント)と高骨密度・骨折の減少との関連が認められています。

 

しかし、研究自体(データ)が不十分なこともあり、良質なRCTなどが必要であるとも述べています(6)。

 

ビタミンCに関しては、まだ発展途上のようで、今後の動向が気にかかるところです。

 

しかし、骨というのは、カルシウムとコラーゲンの両方がないと強くなりません。

 

生理学的にみれば、コラーゲンをつくるために必要なビタミンCを摂取したほうがいいように思います。

 

 

◆加齢によりビタミンCは減る

加齢にともない血液中のビタミンCの濃度が減るという報告があります(7)。

 

資料(7)より引用改編

 

原因は定かではありませんが、老化によるビタミンC吸収能力の低下、体内保持能力の低下、体内消費量の増加などが考えられます。

 

とくにビタミンCは抗酸化作用があることで有名ですね。人間は老化にともない体のなかの酸化が増えます。つまり、錆びてきます。

 

これを取り除くのが抗酸化物質であり、その代表がビタミンCというわけです。

 

ビタミンCの重要性がわかってもらえたでしょうか。

 

ぜひ、意識して摂取しましょう。

 

【資料】

(1)老けたくないなら「AGE」を減らしなさい、牧田善二、ソフトバンク新書、2012

(2)タンパク質はすごい!、石浦章一、技術評論社、2014

(3)ビタミンCの事典、石神昭人、東京堂出版、2011

(4)Use of calcium or calcium in combination with vitamin D supplementation to prevent fractures and bone loss in people aged 50 years and older: a meta-analysis.[PMID:17720017]

(5)治療を支える疾患別リハビリテーション栄養

(6)Is there a role for vitamin C in preventing osteoporosis and fractures? A review of the potential underlying mechanisms and current epidemiological evidence.[PMID:25412684]

(7)Influences of sex and age on serum ascorbic acid.[PMID:6868081

 

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