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額(おでこ)・眉間のしわが深いと心臓病のリスクがあがる

忙しい人のための要約
前頭部(ひたいや眉間)のしわが深い人は、ない人とくらべて心臓病による死亡リスクが9.64倍になることが報告されています。しわが深い人や老け顔の人は生活習慣や食生活を見直してみるのもいいかもしれません。

 

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目次

◆額・眉間のしわがあると心臓病のリスクがあがる

2018年8月にあった欧州心臓病学会にて、興味ぶかい発表がなされました。それは『Forehead Wrinkles and risk of all-cause and cardiovascular mortality over 20- year follow-up in working population: VISAT study』というもので、前頭部(ひたいや眉間)のしわと心血管疾患の死亡リスクの関連性について調べたものです。

 

対象は32歳・42歳・52歳・62歳の働いているフランス人3221人。前頭部のしわを、0(基準:しわはない)から3(多数の深いしわ)でスコアリングし、20年間にわたって追跡しました。

 

追跡しているあいだに、参加者のうちの7.2%(233人)が死亡しました。スコア別の死亡率は以下のようになっています(スコア0:2.1%、スコア1:6.6%、スコア2・3:15.2%)。

 

資料(1)参照作成

 

さまざな要因(年齢・性別・教育・喫煙・収縮期血圧・心拍数・糖尿病・脂質異常症など)を調整しても、前頭部のしわは心血管死亡リスクと有意に関連していました。ハザード比は、スコア1では5.69(95%信頼区間:0.68ー47.5)、スコア2・3では9.64(1.09-85.3)でした。

 

資料(1)参照作成

 

つまり、しわが深い人はしわがない人とくらべて、心血管疾患での死亡リスクが9.64倍ということですね。

 

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◆しわが深い(老け顔)は短命になりやすい

以前、『老け顔は短命!~見た目年齢(肌)と寿命の関係について~』という記事を書いています。

 

老け顔の人は短命になりやすいという報告を紹介したものですが、そのなかでコラーゲンについて言及しました。コラーゲンというのは皮膚にも血管にも欠かせないもので、「肌年齢が悪い=血管年齢が悪い」という仮説を導出しました。

 

欧州心臓病学会で発表されたYolande Esquirolさんも、コラーゲンの変化や酸化ストレスが関与しているのではないかと述べています。

 

前頭部のしわが深くなってきた人や老け顔に見られやすい人は、生活習慣を改善するとか食生活を見直してみるのもいいかもしれませんね。

 

 

◆老け顔のいちばんの原因はお金がないこと!?

老け顔になる原因として、経済的な問題、つまりお金の悩みが関わっているという報告があります(2)。

 

アメリカの228人(26ー75歳)を対象にした研究で、1995年と2005年に顔写真を撮影し、そのあいだの見た目の老化を評価、それにくわえてストレスの種類と程度などを調査しました。

 

その結果、さまざなストレスが見た目年齢に悪影響を与えていましたが、とくに経済的なストレスが老け顔に関わっていることがわかりました(エラーバーは標準誤差)。

 

資料(2)引用改編

 

お金がないと、健康に関する知識が不足したり、食べるものの質が低くなったり、美容に時間をかけられないなどが発生することが考えられます。また、お金がないという悩み自体がストレスにもなります。こう考えると、老け顔っていうのは、SDH(健康の社会的決定要因)によるものともいえますね。

 

【資料】

(1)Forehead Wrinkles and risk of all-cause and cardiovascular mortality over 20- year follow-up in working population: VISAT study(リンク

(2)Stress and Subjective Age: Those With Greater Financial Stress Look Older.[PMID:27422884]

 

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