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◆レジスタンストレーニングの効能
レジスタンストレーニング(筋トレ)は健康(1、2)や体重管理(2)、パフォーマンス(3,4)などに好影響があることがわかっています。
しかし、単関節のレジスタンストレーニングと多関節のレジスタンストレーニングの比較はあまりされていないとのこと。今回、単関節と多関節のレジスタンストレーニングの効果を測定した報告が出ていたので少し紹介しようとおもいます。
◆単関節vs多関節~どちらが効果がある?~
報告の概要をざっと記しておきます(6)。まず4週間かけてトレーニングの方法を熟知させて、そのあと男性対象者をランダムに単関節レジスタンストレーニンググループ(以下、単関節グループ)と多関節レジスタンストレーニンググループ(以下、多関節グループ)に分けました。
・単関節グループ(18名、182.1±5.2cm、80.03±2.78kg、23.5±2.7歳)
・多関節グループ(18名、185.3±3.6cm、80.69±2.98kg、25.5±3.8歳)
そして、以下のようなスケジュール(週3)でトレーニングを8週間おこないました。ちなみに単関節レジスタンストレーニングのほうが負荷量が少なくなりますので、回数を増やすなどして多関節レジスタンストレーニングと負荷量が同じになるように調整がされています。
・単関節グループ
月曜日:Peck deck machine、Incline dumbell fly、Biceps curl、Knee flexion、Abdominal Crunches
水曜日:Knee extension、Dumbell lateral raise、Abdominal Crunches
金曜日:Pullover、Rear del fly、Pulley elbow extension、Calf Raises、Abdominal Crunches
・多関節グループ
月曜日:Bech press、Incline bench press、Dedlift、Abdominal Crunches
水曜日:Leg press、Squat、Military press、Abdominal Crunches
金曜日:Lat pulldown、Seated row、Calf Raises、Abdominal Crunches
そして結果は以下のようになりました。
資料(6)より作成
・多関節グループのほうが体脂肪が減少する傾向にあった(p=0.09)
・多関節グループのほうが筋肉量が増える傾向にあった(p=0.08)
・多関節グループのほうが最大酸素摂取量が増加した(p=0.05)
・多関節グループのほうが筋力(1RM:ベンチプレス・膝伸展・スクワット)が増加した(p<0.05)
つまりは多関節レジスタンストレーニングの圧勝ですね。
可能であれば多関節レジスタンストレーニングを基本おこなうようにし、とくに弱化している筋などがあれば単関節レジスタンストレーニングを導入するといった考えがいいのかもしれません。
しかし、今回の報告ではサンプル数が36名と少ない、対象者が若年者でかつスポーツ選手であることなどは注意する必要がありますね。
【資料】
(1)American College of Sports Medicine position stand. Progression models in resistance training for healthy adults.[PMID:11828249]
(2)A higher effort-based paradigm in physical activity and exercise for public health: making the case for a greater emphasis on resistance training.[PMID:28381272]
(3)Lift weights to fight overweight.[PMID:24612071]
(4)Performance and physiologic adaptations to resistance training.[PMID:12409807]
(5)Resistance training for health and performance.[PMID:12831709]
(6)Resistance Training with Single vs. Multi-joint Exercises at Equal Total Load Volume: Effects on Body Composition, Cardiorespiratory Fitness, and Muscle Strength.[PMID:29312007]
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