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    忙しい人のための要約
    知性が低い人は、スピリチュアルや陰謀論を信じやすい傾向があります。また、陰謀論を信じやすい人は、ワクチン接種を拒絶しやすいとのこと。勉強して、賢くなることが重要でしょう。

     

     

    ◆頭が悪いと名言と迷言の違いが分からない

    2016年にイグノーベル賞を受賞した、『On the reception and detection of pseudo-profound bullshit』という報告があります(1)。

     

    約800人を対象にした研究で、さまざまなテストやアンケートをやってもらっています。そのなかで、名言と迷言を見せて、1点(まったく深くない)~5点(すごく深い)で評点してもらうというものがあります。

     

    名言というのは、「A river cuts through a rock, not because of its power but its persistence(川はたんに力で岩を穿つのではない、その絶えまない積み重ねによって岩を穿つのである)」といったものが、論文では挙げられています。

     

    たいして、迷言というのは、スピリチュアル界で有名なDeepak Chopraさんという人のツイートや、迷言をつくるサイト(→New Age Bullshit Generator)から選ばれたものを使用しています。

     

    たとえば、ツイートでは「Imagination is inside exponential space time events(想像力は指数関数的な空間時間のイベントの中にある)」といったものが挙げられています。よく意味がわかりませんね。。。

     

    サイトでは、どのような迷言がつくられるのかを、実際にやってみました。以下の文がそれです(日本語はグーグル翻訳にかけています)。

     

    ・The quantum soup is overflowing with electrical impulses.(量子スープには電気インパルスが溢れています)

    ・To traverse the circuit is to become one with it.(回路を横切ることは、回路と一緒になることです)

    ・This life is nothing short of a flowering rekindling of angelic presence.(この人生は天使の存在を花開かせるようなものではありません)

     

    こちらも意味がわかりませんね(笑)興味がある方はやってみてください。

     

    さて、この研究からわかったのは以下のようなことです。

     

    ・知性が低い人ほど名言と迷言が区別できなかった

    ・知性が低い人ほど宗教やスピリチュアル、陰謀論、代替療法などを信じやすかった

    ・名言を区別できた人は知性(verbal and fluid intelligence, numeracy:言語能力、論理的思考、基本的計算能力)が高かった

     

    なんとなく、わかりますよね。。。(笑)

     

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    ◆ワクチン接種を拒否する人は陰謀論を信じやすい!?

    今年(2018年)になってでた報告に、『The psychological roots of anti-vaccination attitudes: A 24-nation investigation.』というものがあります(2)。

     

    24か国5323人を対象にした研究で、ワクチン接種拒絶における心理的要因を調査しています。

     

    それによると、ワクチン接種を拒絶する人は、陰謀論を信じやすく、心理的リアクタンス(反発心のことで、他人から意思や行動を制限・強制されると反対の意見や行為をしたくなること)が高く、組織や社会よりも個人を優先する傾向がありました。

     

    この研究を、さきほどの研究と照らしあわせると、ワクチン接種を拒絶している人は、頭があまりよろしくないのかもしれませんね。

     

    知性が低い=陰謀論を信じやすい=ワクチン接種を拒絶しやすい

     

    Twitterなどで、ワクチン接種反対を掲げている人を見てみると、なんとなーくそんな気がするようなしないような……(笑)

     

    近年、日本でも子宮頸がんのワクチン(HPVワクチン)が、重篤な副作用があるなどで社会問題となりました。しかし、その実情は非常に残念なものでした。

     

    詳しくは、村中璃子さんが書かれた『10万個の子宮』を読んでもらえたらとおもいます。反ワクチンとは異なって、感情に任せることなく、科学的(客観的)事実からワクチンの誤った情報を正しています。

     

    本書のなかで言及されている、『「ワクチンによって患者が生まれた」のではなく、「ワクチンによって思春期の少女にもともと多い病気の存在が顕在化した」』(P32)というのが、この問題を端的にまとめてくれているとおもいます。

     

    断っておきますが、身体表現性障害(ワクチンの副作用だといわれている症状のこと)で苦しんでいる子どもがいるのは事実なので、そういう子どもたちがしっかり治療を受け、社会的に援助されるような体制が構築されるのは必須だろうと思います。ワクチン是非によって、ここが蔑ろにされてしまうことが、もっとも忌避されるべきことではないかと思います。

     

     

    ◆勉強して賢くなることが大切でしょう

    以前の記事『「帰ってきたヒトラー」の感想~ヒトラーは誰の心にもいる』のなかで、知性が低いと差別主義者になりやすいという報告があることを、紹介しました(3)。

     

    知性が低い、つまり頭が悪いっていうのは、ほんとにロクなことがないなぁと思いました。スピリチュアルや陰謀論は信じる、迷言を評価しちゃう……。Twitterでヘンテコかなぁっていう人の特徴を、完全装備してる感じです。

     

    なるべく勉強して、賢くなりましょう。それがもっとも近道かなと。しかし、こう言ったところで、心理的リアクタンスが高いので、反発されてしまうのがオチかもしれません。

     

    【資料】

    (1)Gordon Pennycook et al.On the reception and detection of pseudo-profound bullshit.Judgment and Decision Making,Vol.10,No.6,November 549–563.2015

    (2)The psychological roots of anti-vaccination attitudes: A 24-nation investigation.[PMID:29389158]

    (3)Bright minds and dark attitudes: lower cognitive ability predicts greater prejudice through right-wing ideology and low intergroup contact.[PMID:22222219]

     

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